7月23日の日本経済新聞「タワーマンションの未来」顧問鎌野邦樹

「タワーマンションの未来」では、市の中心部でタワーマンションの立地を認めない規制を導入した神戸市の市長である久元喜造氏、タワーマンションをグループ全体で83件管理している東急コミュニティの社長である雑賀克英氏、日本マンション学会の会長であり区分所有法の第一人者である鎌野邦樹早稲田大学教授(当事務所顧問)の三人の意見が掲載されています。

弁護士小澤英明のコメント:
 マンションの将来にわたる管理と修繕は、日本の大きな都市問題ですが、とりわけタワーマンションではその問題が将来深刻化するおそれがあります。鎌野先生によると、欧州ではタワーマンションはほとんどないとのことです。また、日本の場合、マンションのほとんどは理事会方式で管理していますが、専門家による第三者の管理に委ねる管理者方式も区分所有法では許容しています。欧米のほとんどは管理者方式とのことで、居住者が寄り集まって管理を話し合う小規模マンションを想定した理事会方式は、大規模マンションでは限界があります。鎌野先生の「タワーマンションの未来」の意見には、これらの問題がふれられていますので、関心のある方々はぜひご覧ください。なお、マンションの管理に広くご関心のある方は、弁護士小澤英明が執筆に参加した「土地はだれのものか -人口減少時代に問うー」(2019年白揚社)の第1章「世界最速で深刻化する日本のマンション老朽化問題 644万戸のストックの行方」(7-38頁)もあわせてご覧いただければと思います。

2020年7月27日